大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和27(あ)5536 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人環直彌の上告趣意(後記)について。

所論は、原判決が東京高等裁判所の判例に違反すると主張するのであるが、原判

決は原審における所論の控訴趣意について、他の訴因と識別し得る程度に記載して

あることが認められると判断したのであつて、なんら所論引用の判例に反する趣旨

を含むものではない。従つて論旨は採用することができない。(なお起訴状の記載

は、原判決の判示するとおり各訴因の同一性を識別できないものではない。また原

判決の是認する第一審判決判示第三第四の事実記載がほとんど同一であつて、この

ような場合両者の相異を直ちに識別し得る程度の字句を加えて判示することが相当

であるけれども、第一審判決挙示の証拠を照合してみると、両者は全く被害者を異

にすること明らかであるから、違法とはいえない。) その他記録を精査しても刑

訴四一一条を適用すべき事由は認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により主文のとおり決定する。

この決定は、裁判官全員一致の意見である。

昭和二九年三月二三日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

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